人手不足だから生かせる主婦のスキル

介護業界では高齢化に伴って施設も利用者も増加する傾向にあり、介護従事者の需要が高まっています。しかし、それに見合った数の介護従事者が現れていないために大半の現場では人手不足です。掃除や洗濯などをしながら利用者の話し相手もし、お風呂やトイレ、食事などの介助も行わなければなりません。レクリエーションや散歩なども行い、家族が訪問してきたときにはその対応も求められます。

このような様々な業務を少ない人数で行わなければならないからこそ、主婦として家事や育児を切り盛りしてきた人はスキルを生かして働くことが可能です。主婦になると掃除や洗濯、料理などの基本的な家事を必ず終えられるようにしつつも、家族とのコミュニケーションも円滑に行っていくことが重要になります。家計のやりくりも考えつつ買い物に行く時間も確保するといった形で、様々な作業を1日の中にうまく織り込んで手際良くこなせるようになりやすいのが特徴です。そのスキルを介護現場で生かすことができ、複数の作業を無駄なく行っていくことで人手不足の現場で何とか必要な業務を終えられるようになっています。主婦にはスキルも経験もないと誤解してしまいがちですが、介護業界では十分に役立つ能力がある人材として期待されていると言えるでしょう。

主婦になってから再び働きたいと考えたときに介護従事者になるのを検討する人が多くなっているのは、この点に着目して生かせるかもしれないと考えているのです。